「大卒から警察官になるためには、どんな対策をしたらいいの?」
警察官は人気の職業でもありますから、小さい頃から志している人もいるのではないでしょうか?大学生時代に所属していたサークルの後輩も「私も警察官になりたいんですけど!」と言っていました。
僕は就職活動をするようになってから、警視庁の警察採用試験を受けることを決めました。その理由は、給料が安定した「公務員」になりたかったことと、身内が警察官だったこと。
そして結果的に、試験の4ヶ月前から対策を始めて、無事合格することができました。
そこで今回は、警察官を志望している人がよく抱く疑問や、警察官になるために僕が行った対策について答えていきたいと思います。
警察官を志望している人がよく抱く疑問
高校でしておいたほうがいいことは?
大卒で通常の警察官を目指すのであれば、高校時代は特にすることはありません。
どんな大学に行けばいいの?
警察採用試験は、合否が試験の点数によって決まるため、「どこの大学に行ったから有利!」のようなことはありません。
僕は日東駒専レベルでしたが、問題ありませんでした。
文系と理系ではどちらがいいの?
文系か理系か、というのも、結局合否は試験の点数次第なので、関係ありません。
僕はバリバリの理系で、大学時代は理系の学科に所属していましたが、何も問題ありませんでした。
ただ、警察官になる人は文系が多い印象。警察採用試験についても、文系のほうが「一般知識(社会学科、人文学科等)」が有利かもしれないですね。
逆に理系は計算が得意なので、「一般知能(判断推理、数的処理等)」で得点が稼げそうです。僕はこちらで得点を取り、合格点をクリアしました。
柔道や剣道などをしておかないとダメ?
柔道や剣道は経験者のほうが評価されると思いますが、未経験でも大丈夫です。
僕のスポーツ経験は水泳とテニス、そして高校時代の体育の授業で剣道を少し経験したくらい。
警察採用試験に合格すると、警察学校に入校することになり、そこで「柔道」と「剣道」のどちらの授業を受けるかを決めます。
身長が低めの人や、筋肉質ではない人は「剣道」をすることになります。「剣道」の授業では「エイッ、エイッ!」と竹刀の素振りをエグイくらい繰り返すので腕の持久力を鍛えておかないとだいぶキツイです。
警察学校って何?
警察学校は、警察採用試験に合格した人が最初に行くところです。それぞれ都道府県にあって、警視庁に合格したなら府中の警察学校に行くことになります。昔は中野にあったようです。
人数が多いので、4月1日入校組や、半月ほど遅れて入校する組がいます。僕は4月後半の入校でした。
警察学校は高卒、大卒関係なく、入校が早い人のほうが先輩。土日以外は起床時間(朝6時)~就寝時間(夜23時)が決められています。ここで規律や集団行動、必要な知識を学び、体力づくりに励みます。常に助教から罵声が浴びせられ、教室の仲間との絆が強くなっていきます。運動会もあります。
警察学校にいる期間は、大卒が6ヶ月で、高卒は10ヶ月です。
そもそも警察官になるのは難しい?
倍率は、警視庁でも5~10倍程度なので、そこまで高くありません。また、市役所の試験を受けた経験もありますが、出題される問題のレベルは警察採用試験のほうが圧倒的に低いです(女性だと採用人数が少ない分、難易度は上がりますが)。
しかし、筆記試験以外にも、体力試験や身体測定、身内調査などがありますから、単純に他の公務員試験と比べることはできません。
身長は?
身長は、男性が「おおむね160cm以上であること」、女性が「おおむね154cm以上であること」となっています。
身体検査は?
受験者が多いので、色覚検査や聴力検査に引っかかっている人もそれなりに見受けられました。視力については、僕は0.1以下の近視でしたが、メガネやコンタクトで1.0以上に矯正できたのでOK。
疾患・体の運動機能は、体育館に集められ、短パン一丁になり、さらに裾を極限までまくった状態で検査が始まります。関節が正常かどうか、頭に変な傷がないか、歩き方を見て正常かどうか、などなど。指示通りに普通にこなしていけばクリアできます。
身内調査は?
身内調査は1次試験か2次試験で提出しました、たしか。
祖父母、いとこ、家族関係について、生年月日や住所を書いたような(記憶が定かではない)。
当日、いとこの家の住所なんて分からなかったんですが、電話で聞いてOKだったので、廊下に出て親に電話して確認しました。
ただし、採用試験に合格し、警察学校に入校した後には、さらなる身内調査が行われました。具体的には、万が一の時の連絡先として、友人1人、恋人の名前や住所などを申告。場合によっては大学時代の教授について聞かれることも。
警察官になるために僕が行った対策
最低限合格するために行った勉強の内容
これは警視庁の採用案内ページに書いてある、第1次試験の内容です。
参考職員採用|警視庁
勉強が必要なものは主に「教養試験」「論文試験」「国語試験」です。
「教養試験」は一般知能(判断推理、数的処理等)と一般知識(社会学科、人文学科等)に分かれますが、僕は一般知能のほうが得意だったので、判断推理と数的処理に関するテキストを集中的に3周こなし、基礎や問題の傾向を脳ミソに叩き込みました。当日の試験問題もそこまで難しくないので、全問正解を目標に解いていきました。
対して、一般知識の試験内容は社会学科、人文学科がメインなので、自然科学などは捨て。でも実際はいくら勉強しても覚えられなかったので、試験当日は、一般知識の問題はほとんど勘で回答しました。「教養試験」は全体の6割正解を目標に。
「論文試験」は、事前に「なりたい警察官像」を考えておき、当日の論文のお題に合わせてうまく書いただけ。周りの席の誰よりも早く論文を書き終わったのを覚えています。
「国語試験」は漢字の読み書きです。この試験は結構重要だと聞いており、7割は正解しておきたいところ。僕は「警察官採用試験 漢字力7日間トレーニング」を購入し、やりこみました。
自己採点の結果は、70%以上正解できていました。
体力検査の内容と対策
2次試験には「体力検査」があります。
体操着に着替え、体育館で行いました。2人1組になり、お互いにカウントします。何人もの試験官に監視されているので、ちょろまかすことはできないでしょう。
腕立て伏せは、1秒で床とお腹がすれすれまで腕を曲げ、1秒で上体を持ち上げ、これを60秒分(要するに腕立て30回)。みんなで揃ってやるので、できない人は途中で力尽きて体育館に「ドスンッ…」という音が響き渡りました。でも9割はできていたように感じます。
バービーテスト、上体起こし(腹筋)、反復横跳びは、たしか1分以内に何回できたかを計測だったかなぁ。
全体的に、しっかり筋トレしておけばクリアできる内容でした。
ですが、本番は警察官に採用された後。警察学校では40人程度の教室の仲間と隊列を組んでランニングしますし(速度は遅め)、途中で体力測定がさらにありますし、懸垂もします。
まとめ
警察官の試験は全体的に難しくありません。
ですから、筆記試験なら、どの分野が得意かを認識し、効率的に点数が取れるように勉強することが大切です。体力検査については、地道に筋トレをこなすこと。
ほかの身体検査や身内調査に関してはどうすることもできないので、特に考える必要なし。