「練習中、いきなりストロークが打てなくなった…」
「試合の序盤は良かったのに、どうして急にボールを捉えられなくなったんだろう…」
「思い切って振り切ってるのに、全部アウトしてしまう…」
「確実に入れていこうとすると、カスッという音とともにネットに…」
「もはやラケット面の角度が分からん…」
テニスをしていて、このような緊急事態に陥ったことがある人は多いかと思います。僕も数え切れないくらいあります。
うまくできていた打ち方を一度見失ってしまうと、元に戻すのは大変です。試行錯誤していろいろ試してみるも、すべてしっくりこなかったりしますからね…。
でも、今ならこんな無様な状態には陥らない自信があります。テニスを1年以上やっていなくとも、すぐに感覚を取り戻せます。
そこで今回は、なぜ急に打てなくなってしまうのか、どうしたら克服できるようになるのかを紹介していきたいと思います。
急に打てなくなってしまう原因はスイングスピードの低下
練習中、急に感覚が分からなくなってしまう。練習の時は良かったのに試合になると途端に打てなくなる。
これらの原因は単純です。緊張や体のこわばりから来る、スイングスピードの欠如などです。
例えば、何度もアウトしてしまう原因は、ボールに回転がかかっていないから(回転がないとボールの軌道が落ちにくい)。ネットが多くなってしまう原因は、アウトを恐れて低い弾道のボールを打っている or 下から上のスイングによりボールを持ち上げられていないから。
結局は、しっかり回転をかけることができていれば、コート内にボールをコントロールするのは簡単。
プロの選手は、どうしてあんなにミスがないのでしょう?たくさん練習をしているから?筋肉があるから?いいえ、違います。スイングスピードが一定以上だからです。
これを理解するには、人の体の仕組み「伸張反射」を知っておく必要があります。
例えば、一定以上の速さでラケットを振ると、腕が伸びきりますよね?しかし、思いっきり伸びてしまうと腱が切れてしまう危険性があります。だからある程度腕が伸びると、無意識で反射的に戻ろうとしてくれるんです。これが「伸張反射」。体が壊れるのを防いでくれる防衛の仕組み。
この、伸張反射による一瞬の戻りのパワーは、人間が意識的に行なう動作なんかより何十倍もの力があります。プロの選手はこの仕組みをうまく利用してボールにとんでもない回転をかけています。これが、スイングスピードが速い理由の1つです。
アウトするからって意図的に回転をかけようとしてはいけない
アウトばかりすると、自分の意思で腕を速く動かしてボールに回転をかけようとする愚か者がいます。はい、昔の僕です。
ですが、この意識では全然ダメ。無意識に発動する伸張反射のパワーを利用して回転をかけることができなければ、一生安定したボールは打てるようになりません。
だからこそ、スイングスピードをある程度速くしなければならないのです。
伸張反射が起こるくらいのスイングスピードで速く振る努力をする → 自然と強力な回転がかかる → アウトしなくなる
注意点としては、スイングする時に腕の力は抜いて(リラックスさせて)振ることです。余計な力が入っていると腕のしなやかさが失われて伸張反射は発動しませんよ。
ネットミスするなら山なりの弾道を目指せ
緊張してボールにうまく回転をかけられず(持ち上げられず)、ものすごく惨めなネットミスをしてしまう人は、スイングスピードの速さ&膝の曲げ伸ばしが足りていません。
どんな状況でも、伸張反射が発生するくらいのスイングスピードは大事。これができれば機械的に腕が動いてくれて、毎回同じようにボールをショットできます。慎重に確実に打とうとしてスイングスピードが遅くなってしまう人は、かえってミスしやすくなります。こんなんただのチキン野郎だから早めに克服したほうがいいです。
あと、足がガッチガチになっている人も要注意。よく、「ボールの下半分をこすりあげる」とか言いますけど、腕の力だけでボールを持ち上げようとしている人は不完全です。ひざの曲げ伸ばしによる上下運動もプラスさせて、ようやく完璧な持ち上げ方となります。
テイクバックした時に、ちゃんと膝が曲がっているか。スイングと同時に膝を伸ばして足で地面を押せているか。確認してみましょう。
ちなみに、ストロークを完成形に近づけることができたのはこのテニスDVDを見たからです。プロを育てているゲイブさんの教えは、最初はすごさが分からないんですが、解説していた通りに練習に活用してみたらそのすごさが分かりました。本当にオススメです。
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