書評「スタンフォード式 最高の睡眠」睡眠負債の危険性と黄金の90分の大切さ

友人とテニスをするためにとある駅に到着。しかし、自宅を出発するのが早すぎたので約束の時間まであと1時間もある…。「どこか暇潰しできるところはないかなぁ」とフラついていると本屋を発見しました。

 

適当に立ち読みして時間を潰すだけのつもりでしたが、ランキングの棚に置いてある本に妙に惹きつけられてしまいました。そこにあったのが「スタンフォード式 最高の睡眠」です。

 

 

もともと睡眠には悩まされていました。僕は自由業なので、最低限生きていけるだけのお金が稼げていれば、好きな時に仕事をして、好きな時に眠ればいいんです。でもあまりに自由すぎて、夜遅くまで仕事をしてしまったり、起きるのも午後になってしまったり…。自制心がなければ堕落した生活になってしまいます。

 

学生の頃、夏休みに生活リズムが昼夜逆転してしまったことがある人もいるんじゃないでしょうか?あんな感じです。

 

僕は睡眠の大切さを全然分かっていない。だからこそ、この本を手に取り学ぶことで、自制心が芽生えるのではないかと考えました。

 

そこで今回は、「スタンフォード式 最高の睡眠」を読んだ感想をいろいろと書いていきたいと思います。この本に興味がある人、睡眠に関する悩みを抱えている人はぜひ参考にしてみてください。

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「スタンフォード式 最高の睡眠」を読んだ感想

睡眠負債を解消するには時間がかかる

毎日十分に寝ていないと寝不足になりますが、この本ではそのことを「睡眠負債」と読んでいます。負債を返すには利子が余分にかかることと関連付けて、睡眠についても寝不足になると余分にたくさん寝ないと回復できないよってこと。

 

実験によると、3週間くらい好きなだけ寝るってことをしないと睡眠負債は解消できないらしい。だから、仕事が忙しくて十分寝れてない人は、週末の休日に多く寝たところで不十分なんです。

 

僕は寝ようと思えばいくらでも寝れますから、この部分は問題になりませんが、会社勤めしている人は大変です。なかなか解消できません。

 

そして、この睡眠負債は恐ろしいことに「マイクロスリープ」を発生させます。マイクロスリープとは数秒~10秒ほど瞬間的に脳が寝てしまう状態。これは僕にも経験があります。徹夜の飲み会の帰宅途中、頭がもうろうとしていて、歩きながらもいつの間にか目を閉じていたりするんですよね。ほかにも徹夜で論文を書いている時、パソコンを前にして寝ていることがありました。

 

マイクロスリープは時に命にも関わります。

 

以前僕がいた民間企業は環境が劣悪でした。残業時間を少なく見せるために20時にタイムカードを押して23時まで残業したり、残業時間が月に200時間を突破するほどに、昼も夜も現場監督させられる人がいたり…。睡眠負債のオンパレードです。

 

そのせいで、寝不足上司が運転する車の助手席に乗っている時は生きた心地がしませんでした。高速道路を走っている時には頻繫にふらつき、しばらくすると寝ないためにすっげー片腕回し始めるし…。危険すぎる…。また、200時間残業する上司は追突事故を起こしていましたよ。これ、完全にマイクロスリープの仕業ですね。

 

仕事柄、運転をする人は特に睡眠に気を使うべきです。

黄金の90分をしっかり確保することが大事

睡眠は、ノンレム睡眠(脳と体が寝ている)とレム睡眠(脳は起きてるけど体は寝ている)が交互に繰り返されます。

 

そして、最初に訪れるノンレム睡眠(70~90分)が最も大切なんだそうです。この状態の時が最も眠りが深く、「眠い…」の衝動が解消されていきます。成長ホルモンもこの時に80%が放出されます。

※成長ホルモンは大人にとっても大切で、細胞が作られたりする

 

ってことは、いくら寝る量を増やしたところで、この最初のノンレム睡眠(黄金の90分)を質の高いものにしなければ、朝起きても眠いままだし、自律神経乱れまくって調子狂うし、健康にも良くない。

 

「じゃあ最初の90分だけしっかり寝ればいいのか」と思っても、そう単純なことではありません。人間には体内時計が備わっていて、夜になれば副交感神経が優位(リラックス状態)になるし、朝方には交感神経が優位になり始めて体温上昇、体が活発になっていきます。

 

だから、理想は23時くらいに寝始めないと質の高い睡眠は得られません。

 

たしかに、徹夜して朝方6時頃から寝始めたことがありますが、そういう時は8時間くらい寝てもすっきり起きられません。朝方は交感神経が優位に切り替わる時間帯なんだから、そのタイミングで寝ようと思っても黄金の90分は現れにくく、十分な回復は見込めないってことなんですよね。謎が解けました。

睡眠と覚醒は1つと考えるべし

よりよい睡眠のお陰で、起きている時のパフォーマンスは上がる。起きている時の生活の仕方で、よりよい睡眠に入っていける。

 

睡眠と覚醒は1つでした。

 

質の高い睡眠ができていれば、自律神経は整い、適切なホルモンも分泌されて、覚醒時は高い集中力が保てます。起きている時も、午前中に集中力が必要な仕事をこなし、午後に単純作業を多くすることで、寝る前の刺激を減らしてスムーズに入眠できます。

 

なるほどな!

意外と単純な内容

本によっては、読み終わった後に「この本すごかったなー!」みたいな感動があったりしますが、「スタンフォード式 最高の睡眠」に関してはそういった感動はあんまりありませんでした。

 

なんだろ…、睡眠のことはよく分かるし、理解しやすい内容になっているんですが、特に裏技めいたサプライズ的な睡眠対策が存在しているわけではないから、大きな驚きがなかったんだと思います(お風呂に入るタイミングはすごく参考になったけど)。

 

結局は、いかに黄金の90分を質の高いものにするかに集約されるのかなぁ。

 

そもそも睡眠負債は努力しないと解消できないものですからね。「一瞬で寝不足を解消したい!」みたく期待してた人は、あ~ぁってなっちゃうかもしれん。まぁ、そんな人は一生睡眠不足のままでしょうけども。

まとめ

この本を読んで、黄金の90分(最初のノンレム睡眠)がとても大切であることが分かりました。今後は23~24時に寝るように努力しようと思います。

 

なーんてまとめて終われば簡単なんですが、この本は、どうやったらすんなり眠りにつくことができるか、体のメカニズムや、先程も言ったようにお風呂の入り方も紹介してくれています。上記に書いたこと以外にも睡眠に対する知識多数!

 

「睡眠不足は死亡率を上げるが、寝過ぎも死亡率を上げる」なんてことも書かれていたので、寝過ぎないように注意しようと思いました。

 

様々な実験から得られた結果とともに、睡眠の謎を紐解いてくれているので、納得しながら読み進められますし、普段読書をしない僕でも集中すれば2日で読破することができました。

 

睡眠に対する意識は明らかに変わるので、普段から寝不足を感じている人は読んだほうがいいと思いました。じゃないといつかマイクロスリープに足元すくわれるよ。