2023年は7月から12月までFX中心の生活をしていました。
なぜ過去に3度ほど失敗を繰り返しているFXに、再び挑戦しようと思ったか?その理由は、政府があまりにもクソみたいな税金の使い方をしている今、出来る限り税金を納めたくないと思った時に、国内FXの分離課税なら納める税金を抑えられると思ったからです。
まぁ、もともと『新しい収入源を作りたい』と考えてたしさ
また、FXで成功している人の中には高学歴でない人もたくさんいるので、「それなら自分にも出来るはずだ」と思いました。
ってことで、初めてFX検証ツール『Forex Tester 5』や、FXやトレードに関係する本を4冊購入し、過去イチ真面目に取り組みました。
結果、メンタルボコられてもう嫌になりました。
『Forex Tester 5』とは?
↓のツールが『Forex Tester 5』です。
1ヶ月だけ契約するプランに申し込んで20,500円くらいでした。これにより、1ヶ月間は多くの通貨ペア、株銘柄、ゴールドなど過去のチャートデータがダウンロードできるようになります。欲しいチャートデータを一度PCにダウンロードしてしまえば、1ヶ月プラン契約終了後も引き続き『Forex Tester 5』のソフトウェアで検証作業が行えます。買い切りって感じ。
外付けHDDに『Forex Tester 5』のデータを丸々バックアップもしているので、万が一PCがぶっ壊れても安心です。データ容量は全部で20GBになりました。
FX検証方法と試行錯誤
検証でボコられる
最初は『Forex Tester 5』で自分の好きなようにトレードしまくりました。手法はブレイクアウトを期待したトレードで、全然ブレイクしなくて、したとしてもすぐ値が戻ってきて損切貧乏でボッコボコ…
こんなん勝てるわけねーやん…
目は疲れるわ、精神的にも疲れるわでどうすればいいか分からなくなり、悩みを解決するためにFX本を買うことに。
FX本を読んで感じたこと
Kindleで購入した本は『ギガ速FX』↓
さらにこの次に『日利1%FX』も購入↓
ただ、当たり前のことですが、これらの本を読んで手法を真似したところで誰でも勝てるようになるわけではありませんよね。
真似から入るのは大事かもしれませんが、結局は自分で手法を構築して、実行可能なレベルにまで引き上げなければなりません。だって人それぞれ性格や向き不向きは違うんですから。
本を読んでそんなことを悟りました。
検証で失敗を重ねる
とにかく検証は試行錯誤。毎日FXノートを書きながら、どうすればいいかを考えました。
FXノートというか、その日に思ったことをひたすら書いていくFX日記です。
長期トレードをやってみたり、早い利確で利益を積み重ねる手法を試したり、いろんなインジケーターを使ってみたり。
それでも、勝てる時もあれば、負ける時もある。その時々の相場によって手法が通用しない時もある…。また行き詰ってしまいました。
再びFX本を読み漁る
いろいろ検証を続けているけど、まだ何かが足りない…。いったい何が足りないんだ…。
どういった思考でFX検証に向き合えばいいのか分からなくなってしまったので、今度は相場に対する考え方が学べそうな本をチョイスしました↓
『「不確実性」超入門』は、「ほとんどの場合、相場はランダム」「たまに発生する大相場には素直に乗って利益を享受しよう」みたいなふわっとした感じでした。
で、次に読んだ『ゾーン 最終章』はまさにFX検証の取り組み方を教えてくれる良書でものすごくしっくりきました。
トレードで長期に渡って勝ち続けるためには、1回1回の勝ち負けではなく、何十、何百のトレード結果から勝率、リスクリワード(期待値)を導き出し、勝てる手法なのかを評価しなければならない。
その際、トレードの条件は一定にすること。
トレードは感情に左右されてはならず、淡々とやっていく必要があることを知ることができました。
『ゾーン 最終章』を参考にFX検証を淡々とこなす
自分の経験上、FXは1時間足の20MAが結構意識されると感じていたので、まずは
- ドル円にて。
- 1時間足で20MAと50MAがゴールデンクロスしたらロング(損切り・利確はローソク足が50MAを下回ったら行う)
- 1時間足で20MAと50MAがデッドクロスしたらショート(損切り・利確はローソク足が50MAを上回ったら行う)
という鉄のルールを決めて検証開始。
2009年4月~2023年8月の期間で1672回のトレードをした結果がこちら↓
エクセルにトレードデータをまとめました。トレード25回を1グループとして勝率、リスクリワード、期待値なども算出。
100ドルスタートでロットは0.01Lot(1000通貨)固定。1672回のトレードの損益グラフ(紺色)と、期待値のグラフ(オレンジ)。アメリカの政策金利の変動などによって相場が大きく動いた時に利益も増えていく傾向にあります。ただ、最大ドローダウンは100ドルほどあるので、始めるタイミングによっては退場の可能性もアリ。
トレード25回を1グループとした時の勝率(紺色)と、通算の勝率推移(オレンジ)のグラフ。勝率はだいたい30%に収束していきました。
トレード25回を1グループとした時のリスクリワード(紺色)と、通算のリスクリワード推移(オレンジ)のグラフ。リスクリワードは1.14と低め。
トレード25回を1グループとした時の期待値(紺色)と、通算の期待値推移(オレンジ)のグラフ。期待値は最終的に0.22ドルで低めかも。
トレード25回を1グループとした時の、勝ちトレードの利益合計数のグラフ(緑)と、負けトレードの損失合計数のグラフ(赤)。利益は伸びる時はとことん伸びるので、たまに大きな利益が得られることがあります。
勝ちトレードの利益だけを足していったグラフ(緑)と、負けトレードの損失だけを足していったグラフ(赤)。
ルール(トレードを開始する時のトリガー)が明確な分、感情に左右されることなく淡々とこなすことができ、精神的にとても楽でした。リアルトレードもこんな風に出来たらどれ程楽だろうか。希望が見えた瞬間でした。
ついに見つけた勝てるっぽい手法
上記の『20MAと50MAのクロスでトレードする手法』を、1時間足以外でも試していきました。しかし、残念なことにほかの時間足では負けてしまってダメでした。また、4時間足以上だとトレードの検証数が十分取れず、信頼性に欠けました。
1時間足でやるにしても、1つのトレードが決済まで1年かかることもあり、自分の性格上そこまで待てません。だから5分足で勝てる手法を探し始めました。
すると1つの手法が結構うまくいきそうなことを発見!
- 5分足でトレンドを確認し、
- 20MAを実線で割ったら、
- 実線を割る前の山(谷)のネックラインまでローソク足が落ちてくるのを待って仕掛け、
- グーンと伸びたら利確(トレンドの頂点を超えるようなら損切り)
短期のトレンド転換を狙う手法です。
検証を始めると損失は小さく、利益は大きく伸びることもあり、いい感じでした。しかし、検証回数は十分ではなく、30回ほどで「いける!」と根拠のない自信を持ってしまい、リアルトレードに移行してしまいました。
リアルトレードでボコられる
ついに2023年11月末から、9,876円でリアルトレードを開始(ドル円のみ)!
結果がこちら↓(黒が収益グラフ・赤がトレード25回を1グループとした時の期待値・ピンクが全体の期待値)
グラフはスタートから終わりまで15日ほど。前半は比較的ルール通りにトレードできましたが、後半はメンタルがやられて感覚でトレードするようになり、最後は運で助かりました。
以下詳細↓
ポジって寝たら翌朝助かる
トレードを始めて最初のほうは自分のトレードルールに従ってできていました。しかし、頻繁に訪れる米経済指標で微妙に自分の手法が通用しなくなり、ダマシが何度も発生して損失拡大…
深夜0時過ぎ、「さすがにそろそろ反転するやろ?」ってことで一か八かショートして寝ることに。
この時の精神状態は後悔の嵐。本来なら2度ほど損切りに遭ったらもうトレードは一旦やめなければならなかったのに、ポジポジ病を発症してしまって損失拡大。さらに、最後は完全にルールを無視してポジって寝るなんて…。こんなんでは勝ち続けることなんて無理だし、どうせ朝起きたら損切りされてるだろう…
朝、
あれ?助かってる…
損失を取り戻せていることを知った時はかなりホッとしました。しかし、嬉しさは全くなく、今後は絶対にルールを守ろうと決心しました。
着実に利益を積み上げる
トレードを重ねながらトレードルールを少しずつ改良し、複数ポジションによる早い利確で着実に利益を積み上げていきました。
手応えもあり、少しずつ調子に乗り始めます。そして次なる壁が立ちはだかるのです…
利が伸びず悔しさ溜まる
トレードルール通りにやっているものの、あと一歩利が伸びない…。だいたい30pipsほどで1回目の利確をする感じでやっていたのですが、もう少しってところでローソク足が建値に戻ってきてしまって撤退…、が続きました。
だから大きな損失はないけど利益もない…。
さらに、夕方子供をお風呂に入れている最中にチャンス相場が来てて、もしルール通りに出来ていたら利益が出ていたことを知ると軽く憤慨しました。
育児してたらまともにFXなんて出来ねーやん
どんどんイライラ溜まってく。
アメリカの重要経済指標が連日訪れる
また来やがった経済指標…
しかもその日は12月7日、147円から141円までフラッシュクラッシュが起きた日でした。
短期(5分足)の反転上昇を狙ったロングが何度も損切りに遭い、ショートしようにもポジりたい所まで来ないですぐ下落していってしまう…
早い利食いで利益を残そうと指値注文で安全にトレードしようとしても、めちゃくちゃ惜しいところで指値に掛からず、そしてもし掛かっていたら一瞬で利益が出ていた値動きで…。もうイライラメンタル崩壊。
ルールを守っていないことが分かっていても悔しくてポジポジ病から抜け出せません。気付けば4,000円程度まで資金が減っていました。
もうオワタ…
指標前にポジって寝たら翌朝助かってた
長期的には米利下げを織り込んだ下降トレンドっぽい気はしていましたが、連日の指標で相場はめちゃくちゃ。
ヤケになり、短期の上昇トレンドを割った下落を見つけてギャンブルでショートすることに。
すると、翌朝、大きな含み益が出ていたので、すぐ利確しました。
この時、ホッとしたのと、運でしか勝てないという絶望ですぐ出金し、FXを辞めることにしました。
トレードは自分の性格に合ってなかった
本気でFXに挑戦してきて、リアルトレードをやってみた結果、本当にイヤになりました。
相場が気になって仕方がない
チャンスはそうそう来ないことが分かっていても、5分に一度くらいで何度も何度もチャートを見てしまいます。朝から晩まで気になってほかのことが手につきません。
仕事をしようにも気が散って集中できません。
子供と公園で遊んでいる最中もスマホでチャートを確認してしまう始末…
夜は遠くのテーブルにスマホを置いていたので睡眠は取れていましたが、自分の人生がチャートに支配されている感じがして狂っていきました。ダメだこりゃ。
育児とFXの相性最悪
FXってロンドン時間が始まる17時以降にチャンスが来ることが多いんですよね。それまでのトレンドの流れがレンジに変わって、ダマシで個人投資家のポジを刈って、そっから逆方向に大きく動くみたいな。
でもその時間帯って子供をお風呂に入れて、夕飯食べさせて、歯磨いたり寝かしつけたりで色々やることがてんこ盛り。
しかもトレードで仕掛けたいタイミングは一瞬しか訪れないことも多いので、集中して待っていないと簡単に逃してしまいます。
だからFXと育児は相性最悪でした。
FXを辞めた翌日
FXが嫌になり、口座からすべて出金した翌日、子供と公園に遊びに行きました。地獄から解放されたようでとても清々しかったです。
ここまでやって思うような結果を出せなかったので、もうやりたくないなと思いました。