さっきHuluで「秒速5センチメートル」を観ました。
映画で「君の名は。」を観てから、いつか新海監督の作品を見たいと思っていたので、Huluで視聴できるようになっていて良かったです。
さて、「秒速5センチメートル」ですが、あまりに切なく、最後5分で鳥肌が立っちゃいましたよ…。もうなんなのコレ…。登場人物の切なすぎる恋心に、心が締め付けられました。また、観る人の立場によって感じることも様々なんじゃないかなと思いました。
今回は、「秒速5センチメートル」を観た感想を書いていきます。
「秒速5センチメートル」を観た感想
第1話「桜花抄」は純粋に切ない遠距離恋愛
お互い東京の同じ小学校に転向してきた貴樹君と明里ちゃんは、図書館にいることが多く、自然と距離が縮まっていきました。普通の恋心ですね。
しかし明里ちゃんは突如栃木に引っ越しが決まり、遠距離恋愛状態に。
それでも手紙を交換しあうという、超純粋な2人。この時点でもう切ないです。東京と栃木、関東圏内とはいえ、気軽に会いに行ける距離ではありませんから。お金だってかかるし…。
そしたら次は貴樹君が中2の時に、親の転勤の関係で鹿児島に引っ越すことが決まってしまいました。栃木とはあまりに遠すぎる!
最後に貴樹君は電車を乗り継ぎ、栃木にいる明里ちゃんに会いに行きました。でも雪で電車は大幅に遅れ、約束していた19時には間に合わず、結局駅に着いたのは23時頃でした。
「もう明里ちゃんは家に帰ってしまっているのではないか?」という不安と、23時まで待っててくれた感動。2人は固い絆で結ばれているんだなと感じました。ただ、お互い用意してきた手紙は渡すことができず…。ここが気がかり。いったい何を伝えたかったのでしょう…。
最後別れる時も、「貴樹君ならきっと大丈夫だから」という意味深な発言。僕が貴樹君だったら、もっと別の言葉が聞きたかったと思います。「好き」とかw
第2話「コスモナウト」は関係が途切れても忘れられない恋心
「コスモナウト(cosmonaut)」は宇宙飛行士という意味があります。
この話では、鹿児島に引っ越してきた貴樹君に、中学~高校の終わりまでずっと思いを寄せる澄田ちゃんが登場します。
最初は「うわっ!貴樹君めっちゃモテるじゃんw」と思いましたが、なんと澄田ちゃんのことは眼中になかったんです。澄田ちゃんとだいぶ仲良かったのに…。澄田ちゃんも一途で、でも告白できないところとか、見ていて複雑でした。明里ちゃんと澄田ちゃんどちらを応援すればいいのか分からなくなりました。
ただ、ずっと明里ちゃんのことを想っていた貴樹君も、次第に手紙やメールをしなくなります。やはり遠距離は難しいのでしょう。それでも、送る宛のないメールを打つ癖ができるくらい、心の隅にはいつも明里ちゃんが居ました。切ねぇ…。
途中、自分をロケットに置き換えていましたね。遠い遠い存在(明里ちゃん)を目指すロケット(貴樹君)は寂しい旅をするだろうって。
結局、太陽系外を目指すロケットのように、貴樹君は東京の大学に進学するのでした。かぁ~、一途すぎるよ。普通なら「もう相手には別に好きな人ができてるだろうな」って思うでしょ!連絡を交わさなくなった時点で普通諦めるでしょ!
現時点で貴樹君も澄田ちゃんも不幸。まだ貴樹君にはほのかな希望があるだけ救いがあるか。
第3話「秒速5センチメートル」で虚しく枯れ果てていく貴樹君
東京の大学を出て、東京でサラリーマンになった貴樹君。大人になったね!
さて、ここでもまた別のメガネの女性が出てきます。なんとこの人は貴樹君の彼女でした!あんなに一途だったのに別の人とお付き合いするとはビックリです…。なんて言ってられない。結局、貴樹君はずっと明里ちゃんのことを想っており、メガネちゃんとは心から通じ合うことができなかったのです。
普通好きな人ができたら、前に好きだった人は忘れると思いますが、貴樹君は違ったんですね。
そしたら明里ちゃん登場して、両親に「来月また式(結婚式)で合うんだから」発言!一瞬、奇跡的に貴樹君と出会えたのかとも思いましたが、全然違う男性と結婚を決めたようです。
どんどん先に進んでいく明里ちゃんと、いつまでも昔の気持ちが忘れられない貴樹君。踏み切りで2人がすれ違った時も、電車が過ぎ去るまで振り返っていた貴樹君とは対照的に、明里ちゃんは一度振り返るもすぐに行ってしまいました。
最後5分、貴樹君の純粋な恋心がなくなった時、山崎まさよしさんの「One more time,One more chance」が流れ始めました。そしてあまりの映像とのマッチに鳥肌が立ちました。
「秒速5センチメートル」を観て感じた好きな人と一緒に居れる幸せ
観終わって感じたこと、それは好きな人と一緒に居れるのはとても幸せだということ。
なぜそう思ったかというと、貴樹君があまりにかわいそうに思えたからです。こんなに一途なのに最終的に大好きな明里ちゃんと一緒になれないなんて、不幸以外の何ものでもないよ。仕事も辞めたって言ってたし、いったいこれから何を希望にして生きていくのでしょうか。
まぁ、最後は笑ってケジメをつけている感じもあったから、1つ成長できたんでしょうけど。
それにしても、澄田ちゃんとメガネちゃんも可哀想。あんたは2人の純粋な気持ちを踏みにじったよ、貴樹君。
最後に、この作品はカップルで見れば、お互いの大切さを改めて感じることができるものだと思いました。心に響くよね。